【続報】戸籍の読み仮名表記について【令和７年５月２６日施行予定】｜広島 相続遺言の相談窓口（司法書士法人いわさき総合事務所）

施行日決定

以前の記事でも取り上げましたが、戸籍における氏名の振り仮名記載（片仮名表記）が始まります。

法務省は、令和７年５月２６日（予定）から戸籍に氏名の振り仮名を記載する制度を開始するとしています。
出生届の届出事項に「氏名の仮名表記」の欄が設けられ、氏又は名が初めて戸籍に書き込まれる際に、必ず読み仮名が記載されることになります。また、既に戸籍がある全国民は、施行後１年以内に本籍地の市区町村に氏名の仮名表記を届け出ることができるものとされます。

 

振り仮名記載の流れ

戸籍に氏名の振り仮名を記載する作業は、本籍地の市町村長が行います。
記載される振り仮名等は、下記のようなプロセスで確認されることになっています。

 

１．通知

記載予定の振り仮名（※）が通知されます。
この通知は、改正法の施行日から遅滞なく送付することとされています。

※通知する振り仮名は、「住民票において市町村が事務処理の用に供するため便宜上保有する情報等」を参考にするとのことです。

↓

２．届出

既に戸籍がある全国民は、施行後１年以内に本籍地の市区町村に氏名の仮名表記を届け出ることができるものとされます。

また、振り仮名の届出については、氏・名それぞれの振り仮名の届出を行う必要があります。

 

届出ができる方

・氏の振り仮名の届出の届出人について

原則として戸籍の筆頭者が単独で届け出ることになります。
筆頭者が除籍されている場合は、その配偶者、その配偶者も除籍されている場合は、その子が届出人となります。

・名の振り仮名の届出の届出人について

既に戸籍に記載されている者がそれぞれ届出人となります。

 

届け出先

氏名の振り仮名の届出については、当該届出をする者の本籍地又は所在地の市町村に行うこととなりますが、窓口への出頭及び郵送による方法のほか、マイナポータルを利用したオンラインでの届出が可能になるようです。

 

届け出ることができる振り仮名

法務省は、下記のように案内しています。

「戸籍に記載する氏名の振り仮名については、「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているもの」に限られることとされていますが、既に戸籍に記載されている者がこうした一般の読み方以外の読み方を現に使用している場合には、これを尊重し、氏名の振り仮名に代えて当該一般の読み方以外の読み方を示す文字を届け出ることができることとし、一定の場合に氏名の振り仮名とみなす扱いとすることとしており、一般の読み方以外の氏の読み方又は名の読み方を示す文字を届け出る場合には、当該読み方が通用していることを証する書面を提出しなければなりません」

この一般の読み方以外の氏の読み方又は名の読み方が通用していることを証する書面としては、パスポートや預貯金通帳等が想定されるようです。

↓

３．振り仮名の記載

本籍地の市町村長は、管轄法務局長等の許可を得て、令和８年５月２６日（予定）以降、通知を行った内容に基づき、氏名の振り仮名を戸籍に記載することとしています。振り仮名の届出がされなかった場合には、職権により振り仮名の記載が行われます。

 

届出をお忘れなく！

これまで、住民票には市区町村により振り仮名が表記されることがあっても、戸籍に振り仮名の記載はありませんでした。

戸籍に振り仮名が記載されることは、氏名のデータベース化に必須といえ、様々な登録処理・各種手続きが円滑に進むようになることが期待されます。しかしながら、名前の読み方はアイデンティティの根幹と言えますから、市区町村長が職権で読み仮名を定め記載できるとするこの度の改正案はたいへんな決定です。

皆さん、くれぐれも届出をお忘れないように！

詳しい情報はこちら（法務省特集ページ）

 

 

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