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事前提供方式を利用した動産譲渡の登記について

※本記事は令和3年9月時点での情報です。

前回の記事で、太陽光発電事業への担保設定について取り上げました。
本日は、その中でも、事前提供方式を利用した、動産譲渡担保の登記についてご紹介します。

動産譲渡登記とは

動産譲渡担保とは、動産を債権者に譲渡して借入れを行い、債務を弁済したときは動産の所有権が債務者に戻るものの、弁済しないときは動産の所有権が確定的に債権者に帰属するという担保手法をいいます。動産譲渡登記がされると当該動産の譲渡について引渡しがあったものとみなされ、対抗要件が具備されます。したがって、同一動産について二重譲渡がされた場合の譲受人相互間の優劣は登記の先後によって決定され、また動産譲渡登記と引渡しが競合した場合の譲受人相互間の優劣は、登記がされた時と引渡しがされた時の先後によって決定されることとなります。

管轄法務局は不動産登記と異なり、下記の1か所のみになっています。

動産譲渡登記所:東京法務局民事行政部動産登録課       
〒165-8780 東京都中野区野方一丁目34番1号        
  TEL 03-3389-3362        
  FAX 03-3389-3771  

   

申請方法

動産譲渡登記には、次の3つの申請方法があります。

1.出頭
当事者もしくは代理人が東京法務局動産登録課(東京都中野区)に出頭して申請する方法です。
申請に不備がなければ即時に登記が完了します。
2.郵送等
東京法務局動産登録課に書留郵便等により送付して申請する方法です。
郵送等の場合は、申請書受領日の翌営業日の受付・登記完了となります。
3.オンライン
申請書・申請データすべてをオンラインで送信し、申請する方法です。
申請に不備がなければ即時に登記が完了します。
ただし、譲受人・譲渡人双方の電子署名が必要です。

 

以上の3つの方法のうち、オンライン申請では、出頭や郵送の手間がなく登記が即日受付されるというメリットがありますが、電子署名の普及率の問題から、利用者はあまり多くないようです。一方、出頭や郵送等で申請を行う場合、以前は申請データを電磁的記録媒体(CD-R等)に記録し持参もしくは送付する必要があり、申請書や申請データに不備がある場合は、ただちに却下(もしくは取下)となってしまうという大きな難点がありました(※1)
※1 不動産登記と異なり、補正(不備の訂正)という制度が存在しません。

そこで平成26年に創設されたのが、申請データを法務省の「総合用申請ソフト」を使用し法務局に直接送信する「事前提供方式」です。事前提供方式を利用することで、送信時に形式的なデータチェックを受けることができ、また申請データについて法務局と事前相談を行い、適宜修正し再送信することも可能になります。
事前に送信したデータは、登記申請書に二次元コードと事前提供番号を添付することで申請と関連付けされます。

当事務所では、この事前提供方式を利用し、郵送による登記申請を行っています。

 

事前提供方式の流れ

はじめに、法務省のHPから専用ソフト「申請データ作成ツール」「申請人プログラム」「申請用総合ソフト」の3つを入手します。

まずは、「申請データ作成ツール」を使用し、申請データをXMLファイルで作成します。(この際、窓口・送付申請用のひな形を使用します)。つぎに「申請人プログラム」を使用し、申請データを送信用に圧縮・変換します(「事前提供データ」)。その後、事前提供データを「申請用総合ソフト」を利用し、法務省に送信します。この際、「二次元コード」(添付書類8)が発行されます。事前提供データを譲渡登記所に送信すると申請データの形式チェックが行われます(送信後10分程度で結果が送信されます。なお、受付時間外に送信した場合は翌営業日の朝)。形式的にエラーがあれば通知されるため、適宜修正・再送信を行います。形式チェックがぶじ完了すると、形式チェックの結果及び事前提供番号等が記載された「お知らせ」が発行されます(添付書類9)。

以上の作業を予め行ったうえで、登記申請書ほか、添付書類を法務局に送付(もしくは持参)します。

添付書類は次の機会にくわしくご紹介します(後編に続く)。

 

参考(法務省HP)

動産譲渡登記について
登記申請の手続きについて
申請データの作成方法、作成ツールについて
証明書の交付請求について
Q&A

 

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