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【不動産登記】相続人に対する遺贈の登記

遺言者の財産について、相続人の一人に「包括して遺贈する」とする遺言書が存在する場合、どういった登記を行うのでしょうか。

相続人に対する遺贈の登記を行う場合、いくつか注意すべき点があります。

先例は、「遺言者が受遺者(相続人のうちの一人)に不動産を遺贈する(※1)」旨の遺言公正証書による登記について、「遺贈」を登記原因とすべきとしています(昭和48年12月11日の民三8859号)。したがって、この場合は遺贈の登記のために、遺言者の相続人全員(もしくは遺言執行者)と受遺者による共同申請を行うことになります。遺言書において遺言執行者の定めがなく、相続人全員の協力を得ることが難しい場合は、家庭裁判所に遺言執行者の選任の申立てを行うこともできます。

なお、遺贈の登記の登録免許税(登記税)は1000分の20で、相続の登録免許税の税率(1000分の4)よりも割高になりますが、相続人に対する贈与の場合は、1000分の4で申請することができます。

また、遺贈を受ける不動産が田や畑などの農地である場合は、農地法との関係が問題になってきます。上記の例では包括遺贈であることから、農地法の許可は不要です(※2)

上記は一つの例になりますが、遺言書による登記については、いくつか注意すべきポイントがあります。
遺言書の作成や、遺言書による登記は、当事務所までぜひご相談ください。

※1 一方、昭和38年11月20日民事甲3119号においては、包括遺贈を受けるものが相続人の全員である場合は、「相続」を登記原因とすべきとしています。
また、包括遺贈ではなく、相続人全員に対して「後記物件を遺贈する(特定遺贈)」旨の記載がある公正証書遺言に基づく所有権移転の登記原因は「遺贈」とするのが相当である、とする先例もあります(昭和58年10月17日民三5987号)。

※2 特定遺贈の場合は、受遺者が法定相続人かどうかで扱いが異なります。受遺者が法定相続人であれば許可は不要ですが、法定相続人以外の第三者である場合は農地法の許可が必要となります(平成24年12月14日民二3486号)。

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